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ご報告が遅れましたが、6月末に世界耳鼻咽喉科学会(IFOS)でパリへ行ってきました。

私自身、20数年ぶりの国際学会出席となりました。そして、初めてのパリです。

当院でめまい外来を受け持ってくださっている室伏先生は「世界の室伏」という異名をとるくらい、国際学会でコーディネーターとして活躍されたり、お顔が利きます。

また、土曜日の耳鼻科外来を隔週で受け持ってくださる物部先生も、お若いのにシンポジストとして発表なさるくらい立派なご研究をなさっています。

そんなお二人に単なる付き添いとして参加した吉村です。

おまけに、旅慣れたお二人からは、「先生、現地集合・現地解散ってことで」と宣告され、フランス語全くわからない、パリ初めての吉村は心細くて、右往左往するばかり。

おまけに6月末はイスラム教の断食月ラマダンが明ける頃で、ISは盛んにテロを呼び掛けていました。

生きて帰れるのかと、びくびくしながら到着したパリですが、あらら!まったくゆるゆる。

税関はめくら判だし、セキュリティは劇場や美術館に入るときに手荷物検査があるくらい。窮屈さは一切感じませんでした。概して、フランス人は大雑把。学会でも、突然発表の日にちや順番が変わっていたり、会場も変更になったり、行ってみなければわからないところがあり、スリリングです。

あるめまいのセッションが行われるはずの会場へ入っていくと、スクリーンにはタイマーが表示されており、カウントダウンしています。どうやら何かの試験会場だったらしく、退出を促され、追い出されるように出てきたところで室伏先生とバッタリ会うことができましたが、ここはめまいの(セッション)会場じゃなかったの⁉

夜はあらかじめ予約しておいたオペラ「リゴレット」を観に行ってきました。会場は新オペラ座でバスチーユ。

その昔、フランス革命時には牢獄があり、その牢獄襲撃からフランス革命が始まったと言われる場所ですが、今はその面影もなく、立派なオペラ座が建っていました。

今回の「リゴレット」は欧州で流行りの新解釈による演出になっており、ただでさえ分かりにくいのに、到着当日で時差ボケが加わり、案の定意識不明になってしまいました。次に気が付いたのは、最後のスタンディングオベーションの時。またしても、睡魔に勝てませんでした。トホホ。

オペラ終了後、遅い夕食でわらじのようなクジラ肉もどきのビーフステーキを食して、初日が終了しました。

本場のフランス料理には、いつありつけるのでしょうか⁉

初日の夜、凱旋門とエッフェル塔を同時に眺めて

2日目は午前中を利用して、ルーブル美術館へ行ってきました。

美術館の入り口の保安検査場は長蛇の列。このままでは入場に小一時間はかかりそうだと落胆していたところ、たまたま通りかかった中国人の団体のあとについて保安検査場を横入りして?美術館の中へ。(心の中でごめんなさい。)

以前NHKで特集していた「ルーブルを2時間で廻る」をもとに進みますが、なかなか思い通りにはいかないものです。気が付くと同じところを行ったり来たりしていました。また目指す絵画がなかったり、閉鎖中だったりといくつかの作品を見られずに終わってしまいました。モナリザも黒山の人だかりで真正面から観ることはできません。

リベンジは次回の機会(あるならば)に、と誓って学会場へ戻りました。

ルーブル美術館のミロのビーナス。昔、上野美術館に来た時には数時間待ちで眺めたものです。

パリ国際会議場は東京の国際フォーラム以上に会場の並びがいびつで、円形状に会議室が並んでいるかと思いきや、ポンと放駒のような会場も存在し、セッション会場を探すだけで思わぬ時間を取ってしまうこともありました。

夜は室伏・物部両先生と夕食をご一緒する約束になっており、セッション会場で待ち合わせることになっていました。

ところが、吉村は、またしても会場を間違えて見当違いの場所で待っておりました。

約束した場所は「末梢前庭障害」のセッション会場だったのですが、吉村は「メニエール病」の会場で待っておりました。

入りの悪いWi-Fiで漸く連絡がつき、落ち合えましたが怒られてしまいました。通りがかった会場でたまたまめまい関係のセッションが行われていたため、そのままここだ!と思い込んでしまったのでした。呆け呆けですね。

この日の夕食は両先生以外に、国立感覚器病センターの五島先生と近畿大学の瀬尾先生とそのお弟子さん達、総勢7人で賑やかな会食となりました。漸くエスカルゴを食べることができましたし、本場のワインも十分味わいましたが、このワインで?夜間に腹痛。以後、パリ滞在中ずっと腹具合は悪いままでした。やせて帰るぞ!

3日目は室伏先生が「パリ観光に連れてってやるよ」とおっしゃってくださったので、お願いしました。

しかし、先生が選ばれた場所はモンマルトルの墓地⁉ここはサルトルやボーボワールも眠っていますが、メニエール病を発見したメニエールのお墓もあるのだそうです。

炎天下の中、小一時間メニエールのお墓を探しましたが、見つかりません。「前に来た時には、この辺りで見つけたんだよ」と室伏先生。「前って、いつ?」「15年前」「・・・」

やっぱり事務所で聞くことにし尋ねると、没年を問われました。さすが室伏先生。すらすらとお答えになり、目指すお墓へ。

やっと見つけたメニエールのお墓の前には、昨夜ご一緒した近畿大学の瀬尾先生ご一行が、すでに探し当てていらっしゃいました。ちょっと悔しそうな室伏先生でした。

続いて訪れたのが、パリ第5大学の医学史博物館。昔の医療器具が陳列されていました。見学に来ていた人は我々を含めて3組のみでした。何とも変わったパリ観光でした。続きはPart Ⅱで。

メニエールのお墓の前
室伏先生と近大の瀬尾先生

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