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2016年、始まりました。

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
重ねて、今年成人式を終えられた新成人の方々、おめでとうございます。
成人の日の連休に所用で、長崎へ出かけてきました。飛行機の中から見た富士山の姿があまりにも美しく、皆さんにもご覧いただきたいと思います。今年もいいことがありそうな気がしてきますね。
長崎では原爆爆心地近くの平和祈念公園を皮切りに、めがね橋、オランダ坂、大浦天主堂、グラバー園など市内の観光スポットを巡りました。今回は短時間に多くのスポットを回りたいということで、観光タクシーをお願いしましたところ、これが思いのほか楽しくて、ガイドブックには書かれていないような解説を聞くことができました。
平和祈念像の四肢はそれぞれ意味があり、右手は天を差し左手は平和に向かい、右足は祈りを左足は新しい一歩を踏み出しているのだそうです。また額にはお釈迦さまのようなほくろ(?)髪の毛は長髪でキリストをイメージしており、あらゆる世界の融合を表しているとのことです。そしてその眼差しは爆心地を向いているのです。この公園、元は刑務所があったところだそうで、原爆によって囚人たちは全員命を落としたそうです。その遺構が残っていました。何とも痛ましいかぎりです。
次に向かったのは、坂本竜馬の会社である亀山社中の麓にキリシタンに対抗して作られた寺町。文字通りお寺が隣り合って並んでいます。その一角に中国のお寺があり、隠元和尚という方が開祖です。もうお分かりでしょうが、インゲン豆を伝来した方だそうです。その寺の二代目和尚がめがね橋を作られました。めがね橋のかかる川の岸辺は石垣になっておりますが、その中にハート形の石がはめ込まれており、この石を見つけると恋愛が成就するとのことで女性が一生懸命さがしていました。皆さんも見つけてみませんか?
さらに、異国情緒あふれるオランダ坂周辺、外国人のためにつくられた教会である大浦天主堂、幕末の維新に欠かせないクラバー邸などを回りました。グラバー園の出口辺りに「長崎くんち」というお祭りに関する資料館があります。
実は昨年秋に学会で長崎を訪れた時、ちょうどくんちのお祭りのときで、運よく竜の蛇踊りを見かけました。
竜の鱗は一方向を向いていますが、あごの下辺りに逆に生えている鱗があり、その鱗を触ると竜が大変怒るのだそうです。これを称して「逆鱗に触れる」というのです。また、竜は元々は鯉なのだそうで、鯉が滝登りをしていくうちにある輪っかをくぐりぬけるとそこから竜になるといいます。その輪っかを「登竜門」というのだそうです。なーるほどと手を打ってしまいました。
市街地を離れて宿泊のホテルへ向かいました。
高台にある夜景のきれいなホテルです。このホテルは新国立競技場を設計した隈氏が手掛けたものだそうです。
翌日は、世界遺産の軍艦島へ上陸しました。戦時中の軍艦「土佐」にその姿が似ていることから名付けられたとのことですが、人工的に島を広げていったといいます。良質な石炭が取れ、北九州の八幡製鉄所へ運ばれ、近代産業の燃料として重宝されたのだそうです。500m掘り進み、海底のさらに下を2,500m横へ。さらに1,000mまで掘り、そこが採掘現場というから、本当に重労働だったに違いありません。今、島はまったくの廃墟。人の手の入らなくなった人工物はこうなってしまうという意味でも保存の価値があるとか。
島を後に、長崎港へ戻ってくる道すがら、三菱造船所が同じ目線で見えてきます。世界最大級の豪華客船を建造中でした。なかなか、見応えがありました。
最近、何かと話題の長崎ですが、いい旅ができました。
新年の初めの旅、無事に行ってきました。ご報告まで。