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耳鼻咽喉科領域では様々な異物が見受けられます。
一つは嚥下という本能的な営みに際し、食物の中に混入する本来摂取できない物を不覚にも呑みこんでしまった場合です。
お魚の骨、お薬のPTPシート、10円玉などのコイン、義歯、アルカリ電池などがこれにあたります。
お魚の骨は、うなぎやアジなどの小骨は大方が扁桃腺にひっかかり、難なく摘出できるのですが、鯛やサバ、ブリなどは下咽頭~食道入り口まで落ちていることがしばしばです。
このような時には、異物カンシという特別の器械を用いて試みますが、患者さんの協力とひっかかった部位によって成否が左右されてしまいます。
最近はカンシが挿入できるファイバーで内視鏡下に摘出できるのですが、残念ながら当院には備えがありません。
PTP、コイン、義歯、アルカリ電池などは全身麻酔下に摘出術ということになります。
しかし、もっとも危険なのがピーナッツなど豆類の誤嚥です。タンパク質が気道に間違って入ると重篤な肺炎を引きおこしてしまいます。
小さなお子さんやお年寄りなど嚥下機能の未熟な方への摂取は禁物です。

また、耳の穴や鼻の穴になぜかビービー弾やバンドエイドを丸めて突っ込んでくるお子さんも多く見受けます。お子さんばかりではありません。隣のパチンコ屋さんで耳栓代わりに入れたパチンコ玉が取れなくなったおじさまもいらっしゃいました。ビービー弾もパチンコ玉もツルツル滑って掴むのに本当に苦労します。しかし、何が何でも取り出さねばなりません。鼻内に異物があると副鼻腔炎をおこし、得も言われぬ異臭がただよってきてしまうのです。
小さなお子さんの鼻の穴から取りだす際には、外来は修羅場と化し、スタッフも親御さんも筋トレの後のように汗だくです。小さいながら、抵抗するお子さんの力の強いこと。

先日、ミョウガを摘みに出かけたお母さんが「耳の中に何か入り込んだ!」と駆け込んできました。恐る恐る覗いてみると、割と大きな触子が動いているのがわかりました。そう、エイリアンの触子のように、、、です。えいっ、やあ!と耳垢カンシでその触子を掴んで引っ張りだすと、何と4~5cmほどのムカデの赤ちゃんでした。絶叫したい気持ちを押さえてオロオロしていると、受け取ろうとしているナースの狼狽ぶりが見て取れました。掴んでいるカンシを離してしまうと、ムカデが逃げて診察室中大騒ぎになってしまうでしょう。瞬時にいろいろなことが頭をよぎり、誰かが差し出したビニール袋に投げ込むまで無我夢中でした。今でも思い出すだけで鳥肌が立ってしまいます。

異物が摘出できた時には、本当に感謝されますし達成感もありますが、取れなかった時の脱力感たるや相等なものです。
しかし、これらのことは、本来はちょっとした不注意からおこることがほとんどです。
小さなお子さんのそばにはビービー弾、コイン、アルカリ電池などをころがしておかないこと。ピーナッツは5歳以下では食べさせない。お年寄りのお薬はPTPシートを細かく分けない。お魚の骨はよく選り分ける。等々。よろしくお願いします。

さて、かくいう吉村も異物(?)で困ったことがあります。
研修医のころ、トンカツ屋でキャベツが扁桃腺の裏に引っかかってしまったのです。
研究室に戻って先輩ドクターに採っていただくまで、本当に不愉快でした。
「食事はゆっくり、よく噛んで」でしょうかね。お互い、気をつけましょう。

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